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活動報告

活動報告

平成22年度 曽谷小学校ふれあいフェスティバル 「子ども110番の家」シアター 報告

2010年11月6日 曽谷小学校区防犯まちづくり委員会

 

曽谷小学校では毎年「ふれあいフェスティバル」という、子どもたちのためのお祭りを開きます。今年は11月6日(土)でした。
防犯まちづくり委員会では、その一部として、演劇の手法を用いて子どもたちの「子ども110番の家」についての理解を深めるための催し「かけこみ110番シアター」をおこないました。

「かけこみ110番の家」は、登下校中などの子どもたちが身の危険を感じたとき、駆けこんで助けを求めることができる家を指します。全国各地で類似の取り 組みがおこなわれています。曽谷の子ども110番の家には下の写真のようなステッカーが貼られ、それとわかるようになっています。

「かけこみ110番シアター」は、子どもたちにかけこみ110番の家についてよく知ってもらい、いざというとき助けを求めることができるように、紙芝居仕立ての説明で知識を身につけたあと、子どもたち自身が助けを求める演技をしてみるというものです。
企画は防犯まちづくり委員会メンバーである曽谷小学校PTA役員本部、委員会をバックアップする「子ども安全まちづくりパートナーズ」メンバーの重根美香(明治大学理工学部都市計画研究室研究員)橘たか(世田谷社)。演出・出演は演劇ファシリテーターのおきなお子さん。演劇とまちづくりを結びつける「えんがわカンパニー」を主催しています。


かけこみ110番シアターの会場は、廊下の一部が広がったような形のフリースペース 。廊下との境目がないので、フェスティバルを楽しむ子どもたちがにぎやかに行き来します。
シアターの開始は呼び込みから。「紙芝居はじまるよ?」の声に廊下を通る子どもたちが立ち止まり、興味を持った子が紙芝居の前に座ります。集まったところで、紙芝居スタート。


紙芝居は、曽谷に住む「そやちゃん」が、学校の帰りに不審者について注意を受けるところからはじまります。友だちと下校しながら「こわいねー」と話して、交差点でお別れしたあと、うしろからあやしい影が……。
不審者です。そやちゃん危うし!

ここで紙芝居は現実につながります。紙芝居を読む人の誘導で子どもたちが視線を動かすと、そこには不審者が。

そやちゃん役のスタッフが登場し、実際にチャイムを押して家の中の人に助けを求めてみせます。

そのあと、「やってみたい人」と呼びかけ、手を挙げた子が助けを求める演技をします。


出てきたおうちの人に助けを求め、自分の名前が言えたら、みんなで拍手します。


その後、「そやちゃんへのインタビュー」「不審者へのインタビュー」があります。そやちゃん(を演じたスタッフ)は、「助けを求めるまではドキドキしたけ れど、おうちの人がやさしかったのでほっとしました」といった感想、不審者(を演じたスタッフ)は、「子どもが一人でないと悪いことができないのでくやし かった」といった感想を述べます。登場人物の主観的な感想を聞くことで、より実感が高まるしくみです。


最後に、110番の家のほか、コンビニなどの商店や、オレンジ色の帽子をかぶったパトロールの人に助けを求めるのもよい、などのワンポイントアドバイスがあります。
二時間のフェスティバルの間、これを十回繰り返しました。参加した小学生の数は、合計で八十人くらいでした。
「やってみたい人」の呼びかけには毎回手が上がり、子どもたちの中には二回参加する子もいるなど、盛り上がりもかなりのものでした。


演劇ファシリテーター・おきなお子さんにお話を伺いました。
「廊下とつながった空間なので、入ってきやすい反面、出ていきやすく、気が散りやすい。それが難しい点でしたが、子どもたちも盛り上がってくれて、うまく いきました。普段は大人を対象に演劇とまちづくりにかかわる活動をしていますが、自ら参加してその場をつくっていく演劇という手法は、子どもにもたいへん 効果的だと実感しました」
とのことでした。


おきなお子さんが演じた以外の役は、とくに演劇の訓練を受けていない防犯まちづくり委員会のスタッフが担当したのですが、
「このノウハウをまとめておけば、演劇のプロがいなくても同じ企画ができるかもしれない」
と、手応えを感じていました。
不審者役の学生も、
「フルフェイスのヘルメットをかぶって登場すると子どもたちが盛り上がってくれるので、なかなか良い役どころでした」
と、楽しんだ様子でした。

(記事・子ども安全まちづくりパートナーズ 明治大学理工学部都市計画研究室研究員 松本早野香